Yuko's Diary

2児の母。寝る間を惜しんで働いた20代を経て、30代は夫の転勤で休職、引越6回。コロナ禍の英国生活も経験。今は子育てを主軸に、実家の仕事を手伝いながら複業の道を模索中。キャリア、子育てについて考えたこと、行動したことを綴ります。子連れ海外24カ国、たまに旅行記も。

人生100年時代にフィットするキャリアデザインって?-研修への違和感から-

先日、行政主催の「生涯現役」「リカレント教育」を謳ったキャリアデザイン研修なるものを受講しました。そのときの違和感を今日は書いてみようと思います。

会社員時代  キャリアの戸惑い

そもそも20代の会社員時代は、「20年後、どうなりたいかをイメージして、キャリアステップを考えろ」と言われていました。また「管理職になることもいずれ考えるべき」ということも。
それを考えるたびに、「別に管理職ってなりたくないんやけどなぁ」「とはいえ、10年後、管理職になるなら、こうなっていないとまずいな…」と会社から要請されるキャリア像と、今の自分の心情、能力とのギャップに戸惑っていました。

ですが、退職後に出会った、35歳以降に人生を大きく転換させた先輩方は、共通して、スタート時点で自分の資産(経験、知識、人脈、資金等)が不足し、特に先の姿が見えていなくても、まずは無理のない規模感でやれることから行動し、途中、自己研鑽を積んだり、誰かと協力するなかで徐々にできることを増やし、自分が望む働き方、生き方を実現してきたとおっしゃっており、こういった人たちが周りにいることが、私の希望になっていました。

そしてこの人たちが自分のキャリアという観点で見ていたものは、どうなるかわからない何十年もの先の未来ではなく、””。今、自分がどう生きたいか、何をしたいかに視点が注がれていました。

研修でもこのような話をしてもらえるもんだと思っていたら、その内容にがっくり…

中長期目標や役割だけにとらわれていいんだろうか?


端的に言うと、この研修、60歳定年、終身雇用前提のキャリアデザインの考え方を引きずったものでした。

具体的に、一番違和感があったのは、世代ごとに求められているありたい姿や、ライフイベントが提示されていたのですが…

それを一部抜粋すると…

20代=キャリアを開く時期
30代=キャリアを固める時期


ではじまり
60代=ワークとライフが劇的に変化する時期

として締めくくられていました。

また、ライフスタイルのモデルも20代後半で結婚、出産、子供を産まれることを前提に、それぞれの年代で求められる役割を解説されていました。

これって、長年、会社員として仕事に勤しんだ世代の方々にはすんなり理解ができるのかもしれないけれど、今の時代、もっと人生は多様だろう、と思うのです。
そして、そもそも人生100年時代に、60歳をゴールに人生設計していていいの?という違和感。
また、実際、こんなすごろくのようなキャリアステップを歩めないケースも増えているのではないでしょうか?20歳のときに60歳のゴールが読めるほど、今の時代、単純ではない。

子育てに携わることで、男性だってもっと早い時期にワークとライフが劇的に変わるタイミングを迎えるかもしれないし、時間的な制約を受けることで、キャリアを思うように開いたり、固めたりできないかもしれない。もちろん子育てのケースだけでなく、病気や家族の介護なんかも一緒。

またライフイベントも、今は生涯未婚を選択する人も増えているし、晩婚のカップルも増えています。
子供を持たない家庭もあれば、不妊治療を受けながらでも子供を産み、育てたいと思う人もいる。
働き方だって、非正規、フリーランス、起業家、さまざまだし、副業だって増えている。私みたいに途中でキャリアが途切れたけれど、また新たにチャレンジしようと思う人もいます。

働き方も、ライフイベントも一人ひとり多様なのに、この年齢ごとに「こうあるべき」の押し付けがしっくりこない

もっと言うと、社会や組織が求める「こうあるべき」という他人軸の価値観からは、本当に自分が納得感を持って活き活きと働く意欲の源は湧いてこないんじゃないかと考えています。

ちなみに聞くと、この講師は某有名企業を定年まで働き切り、第二の人生として講師業をしているんだと言います。

この講師が現役の頃当たり前だった60歳がゴールのすごろくのキャリア設計では、人生100年時代のキャリア設計は対応できないのではないかという違和感。
先が見えない時代に、60歳のありたい姿をゴールにして、それぞれの世代の目標をブレイクダウンさせるより、
今の自分に視線を注ぎ、
どんな状況が自分がふりかかっても、知恵を使って挑戦するマインド。
自分や状況をメタ認知できる力や発信力、
人を巻き込む力、マネタイズのノウハウ、投資
 etc

こういったものを教えてもらう方が、よほど先が見えない時代に活きるキャリアデザイン研修になるように感じました。

コーゼーション的な思考だけではなく、もっとエフェクチュエーション的な思考も取り入れて、キャリアを考えてみてもよいのでは、と思っています。
(このあたりは、また後日詳しく)

はじめまして!

はじめまして!

ゆうこです。
2児の子育て(8歳息子・4歳娘)を生活の軸にすえながら、実家の自営業(手伝い)をしています。
東京の大学を卒業したあと、地元の鉄道会社で"組織風土を変える"といったミッションの仕事に携わり、30歳で退職。その後、夫の転勤帯同が続き、子育て中心の生活を送っていました。

出産で変わった自分の価値観

 

子どもを産んでも会社をやめず、仕事を続ける女性が世の中的に評価される風潮を感じています。ママ課長にママ起業家。世間に「すごいね」「がんばっているね」と言ってもらえる女性は、子どもを産んでも仕事を手放さない女性であることが、私が育った時代と比べ、ずいぶん増えてきたように感じています。

 

「他人からどう思われているか」を強く意識して生きていた10代、20代、
第一子を産んだ時も、もちろん仕事を続けたいと思っていました。

ところが、出産直後の夫の転勤帯同。東京→広島→京都→イギリスと8年間に4か所の転勤。仕事と家庭とを天秤にかけた時もありましたが、結局、この期間は思いっきり子育てを楽しみました。

 

とはいえ出産直後は、どこへ行っても「〇〇くんのママ」としか呼んでもらえず、自分の個を失ってしまったような気がして、もどかしさを感じていました。だんだんと「出産は自分の価値観が大きく変わるとき。だからこそ、自分と向き合う時間や誰かと語り合える場が大切」という思えるようになり、そのような機会をクリエイトするボランティア団体を立ち上げ、社会と接点を持ち始めました。

キャリアの"空白期間"をどう意味づけるか?

 

私のこの8年間は、キャリアの観点からは、ブランクとして捉える人がほとんどだと思います。(実際に、そのように言われたこともあります。)
だけど、私は、思いっきり充電ができ、会社員時代より視野が広がり、豊かな人間関係が構築できたと言い切ることができます。

 

何より、しがらみが多く、調整や作業に明け暮れ、「何かに挑戦したい」という意欲も失っていた会社員時代と比べて、ボランティア活動も転勤先での子育ても、しがらみなんて気にせず、思いっきり自由にやりたいことをやれた時間でした。ボランティアを通じて、行政と企画運営に取り組んだり、取材対応したり、講演に呼んでいただいたり、会社員時代にはしなかった経験もできました。

 

人生100年時代と言われるようになり、終身雇用が前のキャリア構築がもはや難しくなってきた時代。またライフスタイルもどんどん多様になっています。
もっと生き方は自由であってよいはず。

実践中!自分にあった生き方

 

「他人にどう思われるか」に縛られていた自分に気づけた今だからこそ思う、仕事や子育て、日々の暮らしをつづっていきたいと思います。

そして私の趣味の旅行についてもときどき更新予定。
(ちなみに独身時代に達成した日本一周は、今は家族で達成をめざしています。そして、子供と一緒にのべ24か国に訪問。)
京都に住んでいるので、おでかけスポットもたまに載せるかもしれません。

 

みなさん、温かい目で読んでいただければ幸いです。どうぞよろしくお願いします。